S さ(つづき)

2005/3/23

 

Sの以下の練習は、『英語耳』のCDに入っているものです。

CD収録音 Track 02 S (MP3)

練習 5 さ S
『英語耳』 Practice 1  Track2
[s]短く、[s]強く、[s]目いっぱいのばす
[si], sea[si:]
kiss[kis], cease[si:s]
[sa] [si] [su] [se] [so]

Native SpeakerのSの発音はものすごい息を使っています。そのままマイクで録音するとかなり 吹き込んだ録音になるために、Sの発音に関しては、息の様子がはっきりと聞き取れるCDは少ないと思われます。

上記練習のはじめは[s]の音だけを3つ入れました。息の量が伝わることを願っています。CDの音を 聞いて、「[s]だけ発音することとは、そういうことなのか。」と納得するだけでは、まだ じゅうぶんではありません。[s]の音をコントロールして出せるようになるためには相当の練習が必要です。

[s]目いっぱいのばす。この練習は本当はCDに入れた時間(約2秒?)よりも長い時間、一定の強さで 安定して出せるようになるまで、練習をつんでください。管楽器のロングトーンですね。 『英語耳』CDの発音バイエル 子音編を繰り返して練習するとまずこのPractice 1から始まります。[s]目いっぱいのばす音は、練習をつめば10秒くらい続けて発音できるように なります。ながくのばすことと、鋭く強く(短くて良い)発音する練習は、 英語の子音全体の発音の基礎になります。

私は、デモのときには[s]を30秒ほど連続して出すことがあります。もちろん小さな音ですが。 そうすると、それを聞いた皆さんは、びっくりします。いつまでも覚えておいて欲しい体験を してほしいと考え出したデモです。
(興味ある方は挑戦してください。30秒を超えたら掲示板に書きこんでいただければ、 私も再挑戦するつもりです。) 書き込みがあったので、このページの下に参考までに紹介します。

このように[s]の発音をコントロールできるようになるにつれて、[s]を含んだ単語の発音が 英語らしくなってゆきます。[si], sea[si:]の[s]に注目して練習してください。

CDのkiss[kis], cease[si:s] は語尾の[s]の発音です。「キス」とカタカナの[kisu]のように [s]のうしろに絶対に[u]を付けないでくださいね。[s]をコントロールして発音できるようになると、 語尾の[s]もコントロールできるようになります。

学生に発音の指導をしていますが、はじめはみんながSの発音を出来ません。 Parrot's Law(リスニングの章)のPhase2で3分だけのせりふを練習してもらいますが、 これは学生にもやってもらっています。練習してきた結果を全員から聞かせてもらいますが、 全員Sの発音が不完全です。 単語の中の[s]を発音できるようになっただけでは、まだまだです。会話や朗読の時にも[s]を きちんとコントロールして発音することを意識して練習してください。

『英語耳』ではCDの最後に、Parrot's Lawの準備練習として「Amazing Grace」の歌詞をとりあげました。5回収録してありますが、1回目は、歌詞の中の[s]を強調して 練習してもらいます(Practice 48, Track 76)。そのためにCD Track 7は、[s]を強調した録音になっています。

 

リスニングの章で、歌の活用を紹介していますが(Parrot's Law)、歌手のSHANIA TWAINのSは ものすごく強く発音しているので、はっきりと入っています。 マイクのセッティング、録音技師にもよるのですが、Sの発音の参考にぜひ一度聞いてみてください。

注意点は2つ、

1 SをShと混同しないこと。

 Sのスペルがあったら必ず発音する。

スペルにSが出てきたら、かならず発音しなければなりません。 しかも強い摩擦音を発生させる必要があるのです。

「そうは言っても、スペルにある[s]でもほとんど聞こえないのがあるけれど?」

その場合も、Nativeの話者は[s]の音を出しています。つまり、ごく少量の息を摩擦させています。 あなたも、口の中に残ったごくわずかな息でも[s]の音が出せるようになってください。 それも[s]の発音のマスターすべきテクニックです。

Sを連続45秒

投稿時間:2004/11/07(Sun) 01:52
投稿者名:nakamura
Eメール:
URL :
タイトル:
Sの発音
(興味ある方は挑戦してください。30秒を超えたら掲示板に書きこんでいただければ、 私も再挑戦するつもりです。)
と書かれていましたので、挑戦してみました。45秒でした。
かなりきつかったです。^_^;
投稿時間:2004/11/08(Mon) 09:40
投稿者名:松澤
Eメール:
URL :
タイトル:
Re: Sの発音
すごい肺活量ですね。
私もいまやって見ましたが、本当に小さな音にして、
Sはやっと40秒です。
これ以上音を小さくすると、Sにならないので、いまのところ
これが限界です。

次には、インパクトのある大きなS音と、きれいなS音に挑戦して
ください。
インパクトある大きな音、きれいなS音の2つの観点に関しても、
気がついたことがあれば教えてください。
投稿時間:2004/11/08(Mon) 22:31
投稿者名:nakamura
Eメール:
URL :
タイトル:
Re^2: Sの発音
レスありがとうございます。

>インパクトある大きな音、きれいなS音の2つの観点に関しても、
>気がついたことがあれば教えてください。

インパクトある大きなS音についてですが、ネイティブの発音を聞くと、
横隔膜の使い方が S,Z,F,TH は、破裂音を発音する時と同だと感じます。
たとえば、単語 cease[si:s]の場合、一つ目と二つ目のS音の2箇所で、
破裂音のときのような息を強い息を出していると感じます。
(ストレスアクセントの位置と息の強い場所は一致しない。)

きれいなS音についてですが、私はあまり美的センスがないため、
よくわかりません。(^_^;
私の場合、気をつけないと 笛のような高い音が出てしまいます。
舌先が歯に近づきすぎる時があるのだと解釈しています。

「インパクトのある大きなS音を発音する時の息は、破裂音を出す時のように横隔膜を使っています。」  そのとおり!ご指摘をいただき、はっと気が付きました。なんで、このように教えなかったのだろう、 こんどから取り入れます。

Copyright(C) 1999-2005 Kiyoshi Matsuzawa. All rights reserved.
HOME