は F V P B

2005/3/27

h  無声子音

hは歯とくちびるを自然に開いて、のどの奥を通す息とのどの摩擦で出す「ハー」という音です。
hは摩擦音で、調音点は声門(のど)です。
hには決まった口の形がありません。母音によって違います。

口の形が決まらなければ、発音できないじゃないか?

練習 14
ha  hi  hu  he  ho
は ひ ふ へ ほ
hat  ハット

次に続く母音を発音する口の形がこの子音の口の形になります。
ha hi hu he ho を発音するときは口の形をそれぞれ a i u e o
にしたまま、息をのどでこすらせて「ハー」という音を出します。
寒いときに手に息を「ハー」と吐くあの要領です。

haの場合も他の子音と同様に、子音を発音してから母音を発音します。他の子音と同様にha hi hu he ho と 「ハヒフヘホ」の発音は違います。

haの場合、口をaの発音の形にして、息をのどで摩擦させて「はー」という
摩擦音を出してからaを発音すると英語のhaの発音になります。

江戸っ子とフランス人はhの発音が苦手です。
なぜでしょうか。上で説明したように、非常に特殊な発音方法の子音だからです。

hatの発音はhの音を十分に発音してからa(æ) の母音を発音します。カタカナ式発音の「ハット」とはずいぶん違うことを経験してください。

WH
whereは昔はhの音をwの前につけて「ホウェアー」というふうに発音していました。今でも多くの英米人が、 whereなどWHを発音するとき、強くhを発音してからwを発音します。こないだもカナダから来た英語の先生が hwhereと発音していました。どちらも正しいので覚えておいてください。

UdaさんのDVDで日本人と英米人がHi(ハイ)という挨拶をろうそくの火の前で発音する ところがあります。結果はどちらが火が消えたでしょうか?

 

f 無声子音

faも「ハ」行で表記されることがありますが、haとは似ても似つかない全く違う発音です。

fは摩擦音で、無声子音です。摩擦音の特徴を覚えましたか。

えーと、口のどこかで息をこすらせて出す音。
それから、破裂音と違い、いくらでも長く発音できる音。

すごい100点満点です。
fの場合息をこすらせるのは、下唇です。
上の歯を下唇に当てて、歯と唇の間に息をふきこんで、息をこすらせて出す音です。どうして上の歯で 押さえるかわかりますか?
Sの場合は上の歯に息を摩擦させるために舌で調節しますよね。

えー、なんで、理由なんか無いでしょう。

摩擦音の場合はどこか堅いところにも息を摩擦させる必要があります。
Sの場合は上の歯です。
fの摩擦音を舌と下唇とを使って出そうとすると、どちらもやわらかいのでうまく摩擦音になりません。

練習 15
fat hat ハット
five

fatのfも英語の子音の全てがそうなように、子音を発音してから母音を発音します。
声帯をふるわせないでfの音を十分に出してからæの音を 発音してください。hatはどうですか。できるようになりましたか。「ハット」とはちがいますよ。
hを十分に発音してからæの音を発音するんでしたよね。
fiveもfを十分に発音してからi(アイ)を発音します。Vはどうするんでしたっけ?

V fの有声子音。
VはFの有声子音と言えば、どうすればいいかそろそろわかりますよね。

Fの発音をするときに声帯をちょっとふるわせる。

その通りです。理論がわかればあとは練習あるのみです。
fiveの場合最後のeは発音しません。完全に子音で終わります。
発音記号で書くとfaivです。
vはfと同じに下唇に上の歯を当てて息を摩擦させます、
fの音をカタカナで書くと「フー」ではなく「シュー」または「スー」のにごった
感じです。このfの音に0.1秒遅らせて声帯をふるわせるとvの音になります。

vの音を発音するときは、fと声帯の割合は、fの音が80%、声帯の振動が20%くらいの気持ちで発音してください。
(ちょっと表現が変ですが、気持ちをくんでください。)

練習 16  f-h-v
fat hat vat
few hew view
feel heel veal

英語には、f h vが違うだけで意味の変わる単語があるので、それぞれはっきりと区別してあげる必要があります。
違いをオーバーに表現してください。
それぞれ、かっこよく発音するまえに、区別をつける訓練が、とてもとても重要です。

 無声子音

b  有声子音

pは無声子音、bはpの有声子音です。
どちらも破裂音です。調音点は両くちびるです。
破裂音は、口のどこかで息を圧力をかけてためてから、どかっと息を出すときに出る音です。pとbは両唇の ところで息をためます。

★pはくちびるを(強い力で)とじて、息を口先にためます。十分にためてから、0.05秒後にくちびるを 開いて息をどかっと出します。
すいかの種をプッとはじき出すときに出る音です。

日本語の「ぷ」は破裂の程度がきわめて弱い。
英語のpはすいかの種が飛ぶほど強く息を破裂させます。

★bはpと同じに息を破裂させると同時に有声音にします。
有声音はわかりますよね?
bの発音と同時に、声帯をビーとふるわせます。

練習 17 p b
カップ cup
pup pub bup bub

日本語の「カップ」のプでは声帯がふるえます。cupのpでは声帯はふるえません。
子音の超基本です。カタカナ式発音とははっきりと区別をつけてください。

pup pub bup bub は無声と有声子音の交互の練習です。
教則本らしい練習になってきましたね。

 

練習 18
pen  fen
feet  beat
beef  beep  peep  peak

penとfenをはっきり区別するために、pではすいかの種がはきだされて遠くまでとぶように息を 破裂させてください。pの音を発音してから0.05秒後にe(え)を発音します。
fは摩擦音なので、いくらでもながく連続して発音可能です。
fenはなれるまでfの連続音を0.2秒ぐらい発音してからeを発音してください。200回位練習してなれて きたら0.2秒をだんだん短くしてOKです。

beef beep peep peak は応用練習です。これも教則本らしい練習です。
fだけが摩擦音です。fをながめに発音してください。あとは破裂音です。おもいっきり破裂させてください。

 

練習 19
bail  vail
bent  vent
bet  vet
best  vest
face  vase  pace  base  haze

破裂音と摩擦音の比較練習です。
破裂音bはおもいきり破裂させる。摩擦音vは強くしつこく息を摩擦させてください。

bestとvestはどれが破裂音で、どれが摩擦音ですか?

bestとvestは英語によくでてくる子音母音の組み合わせなので
とくにしつこく練習してください。
破裂音+母音+摩擦音+破裂音ですね。
bはスイカの種を吐き出すように、vは息が唇をこする音を少し強調すると英米人からすれば、 ききとりやすくなるので、しっかりと区別をつけてあげてください。

face vase pace base haze は応用練習です。これもバイエルらしい練習です。
摩擦音と破裂音の区別をしっかりとつけてくださいね。

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