図5 スペルと母音のズレ

 

 

図5

  cut, cot, catはどうして「クット、コット、カット」というふうにスペル通りに発音しない んでしょうか。なんで「カットΛ、カット、キャットæ」と発音するんでしょうか。

   昔はuを「ウ」、oを「オ」、aを「ア」と発音していました。昔と言っても14世紀以前。

  15世紀のイギリスで図5に示すような母音の発音の大きな変化が起こりました。 現在の我々にとっては、迷惑な変化ですが、残念ながらこうなってしまったのです。 (タイムマシンができたら、まずこの発音の大移動の歴史を変えて欲しいのですが。) 

abcdeは「アー、ベー、セー、デー、エー」だったのです。フランス語はそのままで変化 しなかったので、現在のフランス語のアルファベットもこのように発音します。

aeiouは母音の発音大移動の後は「エー、イー、アイ、オウ、ユー」ですね。これは 長い母音の発音と一致します。覚えておいてください。 

make, feel, Bible, hope, music   図5の発音移動の例

U  outウート→アウト ouはフランス語のu:の発音だった。

cupクップu→カップΛ イギリス人にはいまだにクップと発音する村がある。

A makeマーク→メイク   rainライン→レイン、   dayダイ→デイ  (マイフェアレディに出てきます。)    (イギリス、オーストラリアにはライン、ダイと発音する人がいる。)

catカット→キャット (アメリカではが強調される。)

E  seeセー→シー    Peteペート→ピート    speakスペーク→スピーク

I  fineフィン→ファイン Bibleビブル→バイブル

O  長い発音はouに変化しました。    短い発音はアメリカン・イングリッシュではの発音になります。    (イギリス英語では]の発音のままです。)

英語の発音は複雑で簡単なルールは無いと思われていますが、第三章の「母音の スペルと発音の3つのルール」と図5の発音の移動の理解により、90%以上の英語の単語を規則的に発音できるようになります。