子音だけを発音する

V3.0

子音って何でしょう?
広辞苑にはとても難しく書いてあります。

「単音の分類の一つ。口腔または喉頭に閉鎖または狭窄が
形成されて生ずる音。
声帯の振動を伴うものを有声子音
伴わないものを無声子音という。
父音(ふいん)とも言う。対義は母音。」

ななんだー?

言いかえると、
●子音とは、はく息を唇や、歯、舌などにぶつけたり、摩擦させたりして出す音です。口の中で 唇、歯、舌で息を意図的に遮るなどして出します。

●子音には、有声子音(声帯が震える)と無声子音(声帯がふるえない)があります。

●母音は、声帯を振動させて出した音を、唇、歯、舌などで妨害することなくまっすぐに出す音です。 口の広げ方、舌の上下などで音を変えます。

講談社の英和中辞典(EJ)のConsonantをひいてみました。
(名)1 (音声)子音(→Vowel) 2 (楽)協和音
(L. com-一緒に+sonare響く<sonus=sound;→[son-)
子音Consonantの語源は、「いっしょに響く」という意味です。
口の中のいろいろな部分を使ってはく息を響かせるのです。

日本語の「子音」よりも英語の「Consonant」の方が発音方法を表していてより論理的ですね。 Consonantの意味する方法で発音すると、子音の発音ができます。

有声子音、無声子音ってなんですか?

以下に具体例で示しましょう。左(背景が青)が無声子音、右が有声子音です。

無声子音 有声子音 無声子音 有声子音
K G
S Z
T D
P B
F V
Sh vi sion シュ ジュ
Ch bri dge
Th Th

上の表で示すように、多くの英語の無声子音には、ペアになる有声子音が存在します。

これらのペアはConsonantが同じです。歯、舌、唇で息をさえぎる方法が全く同じです。違うのは声帯を震わせないか(無声)、声帯をふるわせるか(有声)だけです。このため、ペアで発音方法を練習しましょう。

例えばKとGの発音方法は、どちらも音声学的に言うと「破裂音で、調音点が軟口蓋」で全く同じです。

な、なんと、ぜんぜんわからない?

次のKとGのところで説明します。
  M
  N
  NG
  L
  W
  R
  J
H  

M, N, NG, L, W, R, Jは有声子音だけです。ペアとなる無声子音はありません。Hは無声子音です。 ペアとなる有声子音はありません。

以上の2つの表で英語の子音全部です。全部で24個あります。

第1章 「子音の基本」の構成

「発音教則本」の子音の基本の章では日本語の子音の発音と米語の子音の発音が全く違うことを解かり やすくするために、「あかさたなはまやらわ」の順に子音を練習します。

第2章 「子音の応用」の構成

第2章では、「あかさたなはまやらわ」に出てこなかった子音の練習と、最も英語の発音の特徴をあらわす、 2重子音、3重子音の練習と、リダクションとか連音とか色々な言い方で言われている、2つの単語の語尾と 語頭がつながる現象を練習します。

英語の発音は子音が中心です。
日本語には無い、子音だけを発音する方法をまずマスターしてください。次に2つ以上の子音を続けて 発音する方法をマスターできるとようやく英語らしい発音に近づきます。

日本語の発音は母音中心です。
民謡歌手は、口の前のろうそくの炎がゆれないようにして、できるだけ大きな発声(母音) をする練習をするそうです。

英語の発音は子音中心です。
英語は、まともに発音すると、口の前に置いた紙がすっとんでしまいます。

子音を発音することは、それだけたくさんの息が必要です。(Udaさんは、日本語の3倍と言っています。)