だ D |
tに対応する有声子音がdです。tとdは兄弟関係にあります。
tは無声、dは有声の違いだけです。あとは発音方法が同じです。
dも破裂音で、調音点は上の歯茎です。舌を上の歯茎にしっかりつけて、舌に息をためこんで
(空気に圧力をかけて)すばやく舌をどかす(下げる)ときに出る音です。
このとき声帯を震わせます。母音では無いので、uとかaの音になってしまう前に声帯の振動を
やめます。ブザーのビーと言う音を出すイメージです。
練習 11 |
dead Ted debt Tet |
dの発音は、歯茎の所で音が鳴っているようにしてください。声帯がふるえるのでのどで 鳴っている感じがしますが、Nativeの発音では、歯茎と舌で作る破裂音が主です。Nativeが 歯茎の所で音を鳴らしている発音方法をまねて練習してください。
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T Dの舌の位置 (上級向け)
T、Dの発音時の舌の位置は、上の歯茎と習います。実際は、 舌が口の天井に触れる位置は、かなり広い範囲が許容されます。天井に触れる舌の場所も、 舌の先から舌の中央まで、広い範囲が使われます。T、Dの次に来る母音や単語に影響されます。
@tenとAtwoを比べると、twoは、u:で舌が奥に来るので、 tの舌の接触位置が口の奥のほうになってもかまいません。tenではeの舌の位置が前なので、 tもe音の真上付近(上の歯茎)で接触します(息をせきとめます)。
@tenではtの後に舌はeに向けて口の真下に動きます(真下やや前方)。
Atwoはtからu:への舌の動きは、口の奥の方向です。
舌を中心に考えると@ten舌先、Atwo舌の先端から約1cm程度中に 入った所(場所は人により、単語により大きく変動する。)と変化します。口の天井を中心に 考えると、@ten上の歯茎、Atwo天井のほぼ中央というふうに異なります。
twoもtenもtの発音後のNativeの舌の動きは極力最小に 抑えられています。このためにtの口の天井と接触する位置が異なります。何回かやって 体感してください。ダイナミックに変化する所が面白く、楽しくありませんか。
「んん、複雑にしないでyo-。」
2つの音がつながる時の口の物理的な移動力学の観点からは、
こうなるほうが疲れないのです。このほうが簡単で、単純になっていきます。体育会系の練習です。
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★動詞+ed の発音 (過去形、過去分詞形)
どうしてedのdがtの発音になるの?
複数形のSの発音と同じルールです。
★1 声帯はなるべくふるわせない。
★2 いちどふるわせた声帯は振動を継続する。
でしたね。
練習 12 |
tで発音 asked cooked crashed kissed |
dで発音 agreed begged moved |
無声子音で終わるask cook crash kissは声帯が振動しないので、edの発音もそのまま声帯を 振動させないで発音するtの音になります。★1
有声子音で終わるagree beg moveなどは声帯が振動しているのでedも声帯を振動させたままで 発音するdの音になります。★2
Cの発音、Gの発音、複数形のS そして過去形のed、どれも上の2つのルールに従っています。 つまり、疲労しない(疲れない)発音方法です。
無声子音を独立して発音できるようになると(声帯をふるわせない)、このCの発音、Gの発音、 複数形のS そして過去形のedの発音を無意識で区別できるようになります。
「カタカナ式」発音からの脱却(無声子音を声帯をふるわせないで発音する)がいかに大切であるか をしっかりと把握してください。