2000/2/01〜2/29
2/2 アルク社
拝啓 ますますご健勝のことお喜び申し上げます。
 
小社では、英語学習者向けの情報誌『英語をモノにするためのカタログ』を毎年発行
しており、現在その2000年度版(2000年3月13日発行予定)の編集作業を行っており
ます。
 
その中の「英語をモノにするためのウェブサイト」というページにおきまして、そち
ら様のサイトを紹介させていただきたく、お願い申し上げます。現在の予定としまし
ては、A4の8分の1程のスペースに、サイトのホームページ(indexページ)のキャプ
ション画像と100文字程度の紹介文とで紹介させていただきたいと考えております。
 
掲載するにあたり、何か不都合などございましたらご連絡をいただけますようお願い
申しあげます。
 
ご多忙中とは思いますが何卒ご協力頂けますようお願いいたします。
 
敬具
 
光栄です。ぜひ使ってください。Good newsをお待ち申し上げます。
実は「英語をモノにするためのカタログ」は毎年買っています。
中ごろにある、英語学習のための章(約60ぺーじ)は、「読む、聞く、話す、
書く、翻訳」のために、初級、中級、上級者が何をどうすべきが適切に
書いてある優れものです。

 
2/6
松沢様  Asian working woman と申します。
いつも拝読させていただいております。
お便りは初めてだったと思います(30音、闘うページには以前メールしたのです
が、確かここには送っていなかったかと)。
 
私は去年8月から、アメリカの大学院に留学しております。
今まで、仕事でもプライベートでも全く英語を日常生活の中で使うことがなかった
ので、今、大変な目に遭っており、こうして、悪戦苦闘しています。
松沢様のHP、30音、闘うページを毎日食い入るように読み、何とか英語もモノ
にしたいと考えています。Parrot's lawは効果がありました。s z m ng f v ほか
歌の中でビンビン響いて聞こえるようになり、普通の会話の中でも雑音として聞こ
えなくなったのです。
 
30音のお便り(鵜田さんのHP)に30音とこのHPを合わせて練習し、効果が
あった旨、報告しています。松沢様にも報告せねば、メールした次第です。遅くな
り申し訳ございません。語源の方にも力を入れていこうと最近考えております。
私の専門の一部、化学の物質名は語源の集合みたいです、どうせ、化学物質名を語
源のようにして覚えるのなら、普通のことも一緒に!
bromochlorofluoromethane、発音するとなんてことない単語かもしれませんが、見
るとギョっとするような単語です。
 
それでは、今後もよろしくお願いいたします。
 
 
2/8
>Asian Working Woman-san,
>
>アメリカの大学院とはうらやましいですね。
>私の夢は、近い将来、イギリスの大学院に行くことです。
>(仕事でヨーロッパへの駐在でも良いのですが。)
 
私もまだ、ここを終えてすらいないのにまた卒業後働いた後、10年後位に博士か
ほかの修士に戻れたら、と思います。松沢さんも実現すると良いですね。
 
>
>オウムの法則で、効果があったというお便りは、なによりもうれしいものです。
>HPオーナー冥利につきます。
>
>発音は、英語学習のすべての基本です。ぜひ、Parrot's Lawをしつこく続けて、
>高い解像力で英語の子音・母音を捕らえるようにしてください。
>最近、Listeningのところに、何%聴けるかの趣旨で、それほど無理無く
>100%聞こえますと書きました。
>聞き分けることと、聞き分けたあとの理解することは
>脳の別の処理と言うことが分かると、高い解像力で聞き分けられるようになる
>ための訓練の重要さが分かると思います。
 
聞き分けることと、聞き分けたあとの理解が違うところを使うというの本当に実感
しています。
 
>
>聞き分ける能力は、どちらかというと体育系の訓練です。
>はげしい特訓が効果あります。聞き分ける解像力がどんどん上がります。
>そのかわり、1度身に付けると、一生消えて無くなりません。
>ほんとうですよー。
>
>聞き分けた後に、理解する。この課程は知的な脳の働きが必要です。
>これは、ゆっくりゆくっり進化します。
>発音をマスターしたあとに、たくさん読むのが、この能力を高める近道です。
>
>聞き取れるけれど、意味が分からないことが有る、というのが正常な言語の
>習得課程です。
 
そうなのです。これで今、参ってます。正常といわれると、投げやりにならずにま
た勉強を開始できます。

>
>bromochlorofluoromethane
>面白いですね、bromo-chloro-fluoro-methane
>
日常的に出てくるのは、fluoroですね。
蛍光灯がfluorecent lampですよね。
>chloroformは昔の探偵モノに良く出ていましたが、
>Gk.で淡い緑色が語源とありますね。
>methaneはメタンガス。意外に日常的には出てこないようです。
>
>bromoも語源はギリシャ語ですね。悪臭とあります。
>英語はずるいですね。臭素は化学記号でBr.→Bromine
ヨーロッパ人はすぐに覚えますが、日本人には大変なハンデーですね。
>
 
2/13 白倉さん
松沢さん、こんにちは。
 
大役お疲れさまでした。疲れても達成感があると次回に進む気になりま
すが、いかがでしたでしょうか...。
 
Sherwin B. Nuland の How We Die をようやく読み終わって、楽しみに
していた Conroy の Beach Musicに取りかかりました。
 
本来の文筆家ではない Nuland の文章はときとして込み入っていて読む
のがなかなか大変でした。時代がかった表現もあるように思います。
 
最後の章の
「死を遠ざける治療・延命ばかりが取りざたされて、死ぬことそれ
 自体が考えられないようになってしまった」
「私も現代医療に長年携わってきて、科学の力を過信して患者の生と
 死とを真剣に考えなかったときもあった」
という記述が著者の経験の裏付けを伴って胸に迫ります。
 
Conroy はすばらしい文を書きますね。わずか数ページ読んだだけでこの
著者の世界にすっと入っていけます。意外な言葉の組み合わせも嫌みに
なりません。
 
>>次のステップは、「日本語とほとんど同じ労力とスピードで読める。」です。
もうできているかもしれませんね。よかったら教えてください。
 
内容に親しみのある雑誌記事を読むときにはこの域に少しは近づいたか
もしれません。雑誌 TIME の科学技術や生活関連の記事がそうです。通勤
電車で降りる駅が近づいてきても、最近は短い記事なら読んでしまえ
るようになりました(以前ならあきらめて雑誌を鞄にしまっていた)。
 
抽象的な内容でも O. Sacksなどの本は楽なのですが、今回の Nuland
でちょっと自信喪失気味です...。クラッチがすべっているかのよう
に速度が出ませんでした。
 
わたしのひいきは、BBC FM3のJohn Dannの番組です。もう30年近く続いています。
>>質が良い番組は、視聴者の耳が肥えているので、長続きしてますよね。
香港に駐在していたときにこの番組を聞いた記憶があります。
SkyPerfecTVで見ることができるのは "BBC World" なので、どうしても
報道番組が主体となってしまい、文化の番組が少ないのが残念です。
 
Beach Music を読み終わったら、Sophie's World (J. Gaadel)を読もう
かどうしようかと考えています。
 
G. Lakoff という学者の本がとてもおもしろそうで気になっています
(Amazon.com の書評を見て)。思考と言語とについての一般読者向けの本
が数点あるようです。
 
時間をひねり出さなくては...。
 
 
2/16 ぴいすけさん

松沢さん、ごぶさたしております。ぴいすけです。
かなり前にメールのやりとりをした者です。
実は松沢さんに2ヶ月ほど前にメールを出したのですが、アドレスを間違えて
いたようです。
 
Parrot’s Law、歌の300回までは達成しました。
今は第二段階を準備中です。
15分くらいのスピーチ、インタビューをと探していたところ、ジムレーラー
アワーなんかはどうかな、と思ってテープに録音したところです。
この間にウォークマンが半分つぶれかけたり(我が家でのただ1つの録音機器です)
UDAさんにテープ診断してもらったり、いろいろありました。
 
発音のほうは、まだ「イントネーション」に問題があるようです。
これが原因で、聞いたフレーズもすぐ忘れてしまうようです。
また、リーディングのスピードも、英語のリズムがとれていないことが原因で、
遅いままです。
 
今日は、「ええい、読み戻りせずに理解するぞ」と決意して、ニュース記事を集めた
学習用の教材を読み進めたところ、1時間くらいたったころにスピードがぐっと上がりました。
まさに「アタマの中で英語が響く」それも「強弱のリズムがついて響く」状態でした。
すると、すーっと理解できるではありませんか!!
 
一ヶ月ほど前にもこのようなできごとがありました。
そのときも、新聞を「後戻りせずに理解しよう」とがんばって読んでいたときでした。
最初はちょっと苦しいけれど、「一回で解ってやろう」という気持ちでリーディング
に取り組むとスピードはあがってくるものですね。
これからも、この気持ちを忘れずに取り組んでいき、課題であるリスニングの
向上につなげていきたいものです。
 
PS:HOTMAILとても重宝しています。教えていただいて本当によかったです。
 
 
2/17 ぴいすけさん
>すごいですね。実際に300回聞いたと数えて教えてくれたのは、
>ぴいすけさんが、記念すべき第1号です。
 
えー、そうなんですか・・・。
でも楽しかったから全然平気でしたよ。
だって自分の好きな歌を聞いて歌えばいいのでしょう?
こんな楽しい勉強でいいのかなあ、って。
 
>ひとつ気になったのは、直接英語のイメージで理解して考えることが
>もっと出来ていてもいいはず。という点です。
 
これは300回の効果としてですか?
YES.
もしかしたら基本単語の習得がまだだからかもしれません。
ケリー伊藤の本を一冊読みましたが、まだ自分のものになっていません。
 
>たぶん、ぴいすけさんは、学校できちんと勉強された人だと想像します。
>そのために、良くないマインドコントロールがかかっているようです。
 
そうでもないのですよ。
高校の時は授業についていけずに英語はキライな教科でした。
受験のために渋々勉強しましたが、ほんのおあいそ程度です。
でも、その後の勉強のやり方(英検やらガイド試験の勉強)が、いわゆる
学校英語の延長であったかもしれません。
いかに日本の学校英語をUNLERANしていくかが、これからのカギかもしれません。
それから、完璧主義はダメですね。
90%くらいのところで次に進む勇気も必要だと感じるようになりました。
 
60%くらいで次に進むと、効率的です。
次の学習の過程で、前の段階の学習が加速され同時にマスターできます。

 
>本当は、そんなに努力しないでも、いきなり英語で頭から戻らずに
>読んだり聞いたりしてイメージを沸かせることが出来ます。
>マインド・コントロールとは、このためには相当の努力が要ると信じ
>込まされていることです。
 
あー、こわい。
宗教みたい。
 
>このじゅもんからとかれると、もっとらくに楽しみながら、英語を読む
>スピードが上がると思います。
>300回聞いた後なら、いきなりできるようになります。
 
 
なんだか、これもマインドコントロールみたいですよー(笑)。
でも、これは「いい」マインドコントロールなので、すすんで感化されたいです。
 
>HPに1月度のお便りをUPしました。
>このなかで、白倉さんのお便りに、Alleyを聞いて読む スピードが上がったことが
>書いてあります。
>参考になると思いますので、ぜひお読みください。
 
 
昨日、茅ヶ崎バイマンスリーを一冊、速読しましたところ、「やさしいビジネス英語」
がとてもゆっくりに聞こえました。
ここ2,3日、ニクソンのスピーチを聞いていることが関係しているのかもしれません。
 
それから、昨日発見したことは「英語をかたまりで理解する」ことです。
こんなこと今頃いうのはヘンなのですが、今まで英語を一字一句理解しようと
していたことに気が付きました。
「かたまり」で読んだり、聞いたりすると理解がとてもラクです(当たり前ですよね)。
学校英語に慣れ親しんだ人にとっての1つの盲点かもしれません。
 
>またお便り下さい。
>楽しみにしています。
ありがとうございます。
これからもHP楽しみにしています。
 
「あたまから読む、聞く」ことと、「かたまりで理解する」2つの段階をイッキに
身につけられた様子がよくわかるお手紙です。ありがとうございます。

 
 
2/17 KATさん
Subject: 辞書について
 
松沢様、ホームページを拝見しました。
 
この中で、辞書についていくつか言及されていますが、私の知っていることをお知ら
せします。
 
まず、英和辞典についてですが、ヴィクトリー・アンカー英和辞典の収録語彙数は
45,000語となっています。25,500語というのは見出し語のことでしょうか?
 
語源についてですが、英和辞典で語源が詳しく載っているのは、ランダムハウス大英
和とか研究社大英和辞典等の、特殊な辞書になってしまい、一般にはあまりお勧めで
きません。一方、英英辞典の場合、LDOCEとかCOBUILDには残念ながら語源に関する
記述がありません。そこで、折衷案として、私が良いと思っているのは、Random House
Webster's College Dictionary です。定義が比較的易しく書かれており、なおかつ
語源の解説が詳しく載っています。
 
また、語彙数の少ない辞書を1冊読み通すというのは、私も常日ごろから考えている
ことで、その候補のひとつとして、ネイティヴの小中学生向けに書かれた辞書が良い
と思います。いろいろな種類がありますが、どれも語彙数は30,000語未満です。学習
辞典的要素(文法事項の解説)はありませんが、ひとつのアプローチとして面白いと
思います。
 
 
2/17 TERAさん
Subject: 超基本動詞のページが一部見当たりません
ホームページいつも拝見し、参考にさせていただいています。
本日超基本動詞をコピーさせていただこうと思いましたが、argueからcomeのページ
が見当たりませんでした。
どうすればよいか、おしえてください。
 
気がつきませんでした。教えていただきありがとうございます。
upしました。
多分、1ヶ月前位に、全部をUp Loadし直していたときに、途中でUpが
停止したことがありました。それですね。
 
KATさん
Subject: Re: 辞書について
Date: Fri, 18 Feb 2000 13:33:59 +0900
 
 
松沢さん、お返事ありがとうございました。
 
> KATさん
> 辞書の情報をありがとうございます。
> よろしければ、おたより紹介に使わせてください。
 
私はかまいません。お役に立てれば幸いです。
 
> KATさんは、英語の経験をそうとうお持ちだと想像しました。
> よろしければ、英語歴を披露してください。
 
いえいえ、言うことだけは偉そうなのですが、実力は、TOEIC860点、
英検準1級といういう、まだまだ英語学習者としては駆け出しです。
 
英語学習歴は、中学・高校・大学で計8年勉強した後は、およそ15年間英語から全
く離れていました。その後、突然、英語を使う業務をさせられることとなって、3年
前に英語の勉強を再開しました。やっていることは、NOVA・ヒアリングマラソン・単
語暗記CD-ROM・英字新聞・注釈付英文学の読書・英会話学習CD-ROM、等です。
平均すると、1日に1時間から2時間勉強しています。
 
4月からは、英検1級を目指すべく、タイムマラソンを始める予定です。
 
松沢さんもおっしゃる通り、英語学習において、発音は大変重要だと思います。私は、
中学に上がって英語の勉強を始めた当所から、NHKのラジオ講座を聞きながら、
必死になってネイティブ並の発音ができるよう努力しました。その甲斐あって、
中学3年までには、ほぼ完璧なアメリカ英語の発音をマスターしました。その後は、
カーペンターズの歌を真似したくて、さらに必死に努力した結果、高校生になる前
に、1個の音を除いて、完璧な発音ができるようになりました。1個の音というの
は、例の曖昧母音+rの音です。これは、口を丸めて発音しなければならないの
ですが、私はずっと口を平にして発音していました。約一年前になって、ようやく
ある人から指摘されて直した結果、ついにネイティブ並の発音を身に付けました。
ただ、あのアメリカ人特有の腹から響く音は、残念ながら私にはできません。
 
また、私は、誰から教わるともなく、中学・高校の時に、必ず教科書を音読していま
した。このような基礎があったからこそ、わずか3年弱で、曲りなりにも比較的レベ
ルの高いところまで行けたのだと思います。
 
> ヴィクトリーアンカーは語彙について正直に書いてあります。
> P4に以下の記述があります。
> 「この辞書は約45,000の単語・成句を収録する。その内訳は
> つぎのとおり。
>@見出語 約25,500
>A成句約 5,000
>B語形変化・派生語など 約15,000」
>
> 多くの英和辞書は、成句も含めて語彙を表示しているため、
> 比較が難しいですよね。
 
なるほどそうでしたか。実は、昨日実際に書店で見てみたのですが、残念ながら、カ
タカナ発音が載っていました。私は実はこれが大嫌いなのです。その代わりに、
OxfordのWordpowerという辞書を見つけました。これは、OALDをベースに、初級者を
ターゲットにして、語彙数を約30,000語まで絞ったものです。私は、即買いました。
これなら、文法の説明も載っていますし、一冊読み切るにはベストの辞書だと思いま
した。
 
では、また有益なお話をお聞かせください。
 
KATより
 
すごいですね。発音から入ったラッキーな方です。