2001/8/3 from SEINO-san
私は、小学校低学年の頃から大学の3年までアメリカ人の先生から英会話を習っていました。その関係での質問があるのですが、
・アメリカ英語に慣れた私の耳にはイギリス英語(特にコックニー訛り)やインドの汚い(と言ったら失礼ですが)英語を聞き取れず、苦労した事があります。
その当時、イギリスにホームステイをしたことが有るのですが、
「おまえはしゃべるのは問題ない(発音含む)が聞き取る力が無い」と言われました。しゃべれるのに聞きとれない理由はどこにあるのでしょうか?
・その後、英会話に通わなくなって5〜6年経ってしまいました。
先日イギリス出張に行った際、ホームステイ時代よりも明らかにリスニングの能力が落ちていました。またそれだけでなく、思っている言葉が口から出てこない(昔は出てきたのに!)のに呆然としてしまいました。
ネイティブレベルに達していれば使わなくても能力は落ちないと思うのですが、残念ながらそのレベルには達していません。が、来たメールを読むとかそれに対し、返信を書くくらいなら業務で行いますが、会話となると現在私の置かれている状況では皆無に等しい状態です。
能力を上げられないのはともかくとして、落とさない為には何を行えば良いのでしょうか?
以上、お忙しいところ大変恐縮ですが、
ご回答頂けますよう、よろしくお願いいたします。
まず読むことをおすすめします。好きなペーパーバックが見つかればよいのですが。英語を読んで英語から直接理解する訓練を少しでも継続できれば、英語の力は落ちてこないと思います。
8/5 from SEINO-san
松澤様。
> 本を、目で聞く状態で読むイメージです。
何度か、ペーパーバックを読もうとチャレンジをしたことはありました。目で聞く状態にまでは当然到達出来ず、単語の羅列になってしまい、意味も半分ほどしか理解出来ずに、読み進めるのが苦痛になり、辞めてしまいました。
一冊目は単語を辞書でひきまくってでも読んでみます。
二冊目以降、目で聞けるようになると良いのですが。
> ペーパーバックをProsodyに乗せて読めるようになると、
これがちょっとイメージがわきません。
アメリカ英語、イギリス英語でも違う様に、各国の英語で、
(母国語として英語を使っていても)国によってProsodyが異なります。
本(文字)を見て、その音がどの程度頭でひびきますか。
theとかaとかatなどの毎度おなじみの単語を見たときの
あたまに響く音はいかがですか。
発音(発声する)の練習も、異なった角度から復習してみてはいかがでしょうか。資料の中にphonics91があると思います。これは、この91のスペルと発音のルールで、99%の英単語が発音できることを表しています。
ペーパーバックのスペルを見たときに、その音がわかり、
自分が発声練習をした結果、口も自然に動きそうになりながら、読むようにすることが、黙読の目標です。
これが目で音を聞く状態です。
> どんなに訛のひどい発音でも聞き取れるようになります。
どこそこのProsodyで英語を有る程度覚えると他のProsodyで話される英語も理解出来るようになるのでしょうか?
知り合いのアメリカ人がオーストラリアに行ったとき、入国審査官の英語を全く理解出来なかったと聞いたことがあります。
逆にイタリア人の英語意志疎通能力の高さに驚いた事があります。彼らの英語といえば、発音も文法もめちゃくちゃなのに、
しゃべるのを辞めない。その結果、伝える能力は抜群でした。
私にはイタリアProsodyで話される英語も理解しにくかったのですが。
初めて、アメリカ人がオーストラリア人と話すと、こうなります。ただし、大抵の人は5分〜10分も話せば大体わかるようになります。方言とか、話し方の違いは、一度経験する必要があります。
衛星放送で聞いたりすることも経験になります。
オーストラリアの番組とか、シンガポールの番組とか、いろいろやっています。
まずは、訛の違いが分かる事を心配するよりも、きれいな米語で、100%近く理解できるようにする事が重要です。これに労力の80%以上かかったとすると、いろいろな国の人の英語を聞き取れるようになるための労力比はせいぜい20%以下です。
イタリア人の話す英語も、例えば米国人の標準的な米語が理解できていれば、イタリア人特有の口の動きから、アジャストできます。
どうしても気になる場合は、イタリア語の入門書で、イタリア語の発音のイロハをかじってみればよいでしょう。イタリア語のParrot'sLawの歌を300回(35時間)やれば十分です。
そういえば、商品の関係で、私は、仏語、イタリア語、スペイン語などの発音の原理を研究していました。Parrot'sLawもこれらの言語についてひととおり終了させているので、どの国の人の話す英語にも抵抗が無いのかもしれません。
英国には駐在し、米国には長期滞在を何回もしているので、
米語と英語の発音の違いももはや違いを意識はしていません。音から直接意味が結びついています。
要するに、標準的な発音にしつこいぐらいに慣れてしまえば、訛にはすぐになれるというのが私の持論です。
> (私が、読書好きなせいもありますが、読むことの蓄積が
> 話す、聞くための基礎体力になります。)
明日早速大きめの本屋に行って、一冊目に適した薄い簡単そうなモノを探してみます。
> これからも、遠慮なく、質問してください。
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
なるべく長い間お世話にならなくて済むよう早く英語能力をあげるよう努力します。
8/5 from SEINO-san
> あたまに響く音はいかがですか。
意味がすぐに連想出来る単語は、発音も頭に浮かんでくる事があります。
> これは、この91のスペルと発音のルールで、99%の英単語が
幸い、これに出ていた単語の発音はイメージ出来たので、
繰り返し目で聞いてみます。
> 読むようにすることが、黙読の目標です。
早速買ってきました。ぱっと見簡単そうなモノを買ってみました。
読み終わったらまたご連絡しようと思います。
>
以上かかったとすると、いろいろな国の人の英語を聞き取れる
> ようになるための労力比はせいぜい20%以下です。
つまり、どれか一つでも100%近く理解出来る様になれば、他も連鎖的に分かるようになると解釈してよろしいのですよね。
>
言語についてひととおり就労させているので、どの国の人の話す英語
> にも抵抗が無いのかもしれません。
なるほど。まずは通常の英語ないし米語でParrot'sLawを実践した上で他の外国の言語も試してみます。
まずは米語でやってみます。自分にとって、一番馴染みやすいので。
色々なアドバイスありがとうございました。
当面はペーパーバック多読をメインに色々試してみます。
8/4 from KUBOTA-san
件名 : はじめまして。
やっと発音教則に入ったところです。興味深く読ませて頂いており、これはやってみるべきだと決意いたしました。
特に興味深かったのは日本語と英語での、母音と子音の立場(?)の違いについてでした。
以前より母音の違いについては気になっておりまして、どうしたら外人さんのような発音ができるのかと考えてはおりました。
しかし、その母音の発音すらままならないうちに子音の違いがでてきたことについては多少当惑しておりますが、閉じていた目を開いていただいたと、嬉しく思っております。
早速洋楽のCDを聞いているのですが、確かにいままで意識していなかった「t」や「s」などの音が「ぷすっ、ぷすっ」と、悪い表現ですが、耳に障る様に聞こえてくることに気づきました。それが正しい英語の発音だったわけですね。
英語の勉強というと、やはり繰り返して頭に叩き込む、というイメージを持っていますが、Parrot’s Lowではまず英語の発音に着目して、それを意味のある音として認識できるように集中的に頭に叩き込む、というように私は理解しました。ポイントを絞り込んでいて、とても効果的な方法と感じました。
帰宅途中の車中でも、300回聴く曲を何にしようかと
迷っておりました。実は私もビートルズが好きで、今年3X才になりましたが、ファン歴も20年になります。
公式に発表されたCDは全て持っていますが、この中からどの曲を選ぶべきか判断できずにおります。
なかには10代の頃に、歌詞カードをみてカタカナの発音で暗記してしまったという不幸なものもあります。
それから気になるのは、ビートルズはリバプール訛りだということ。これは大丈夫なのでしょうか。もちろん個人的にはリバプール英語でも(ビートルズ好きなので)いいと思っていますが。
とりあえず手持ちのCDの中からHeartの「Brigade」というアルバムを選び、その中の「Seclet」という曲を、先ほどから繰り返しかけています。
アメリカのグループですし。(アメリカのどこなのかはわかりませんが。)ビートルズで御薦めいただける曲はございますでしょうか。ぜひ、お教え頂きたいと思います。(Revolution#9は難しいかと思いました。)
かなり長くなってしまったことをお詫びいたします。
P.S.
先生がリアルタイムのビートルズファンであったということが羨ましくてなりません。
8/4
メイルをありがとうございます。
ビートルズ、カーペンターズ、ABBAなど、リアルタイムの
ファンだった事は、今から思うとラッキーなことでしたね。
ビートルズの曲ですと、ゆっくりめの物が良いと思います。
たとえばYesterdayとかミッシェルなどはカラオケでも
かならずあるので、おすすめです。
本当は、好きな曲がBESTなのでSecletが良いように感じ
ました。
2曲を選んで、100回、200回聞いてゆくうちに、もっとやりたい曲が出てくるものです。
繰り返す事により、自分の好みをじっくり考える事が出来るようになるからです。その場合は、さっさと後から出てきた、もっと好きな曲で練習してください。
またぜひメイルをお願いします。
8/8 from nya-san
初めまして、HPを拝見して初めてメールをさせていただきます。あまりの松澤様の英語に関する有益な情報に、ただただ感謝するばかりです。簡単に自己紹介致しますと、私はTOEICスコアが670で伸び悩んでおり、良心的な英会話学校(個人経営)に入校しています。そこで驚いたのが英検準1級、TOEIC730といった"わたしよりレベルの高い人"であるはずの人が全然話すことができず、英会話中にしょっちゅう日本語で知らない英単語の和訳を連発することでした。
わたしの場合は適当になんとか中学レベルの単語でいつまでも話ができるけれど彼らは、一旦和訳してから英訳してるようでした。松沢様のHPを拝見して謎がとけました。わたしは幼いころから本の虫で英語でも読書は大好きです。(ただ難しい書物は辞書をひくのに疲れ、ストレスがたまりますが。)
あと毎日平日は1時間、必ずNHKのやさしいビジネス英会話のリスニングをしています。通勤中のリスニングは日課で、去年の9月から始めました。当時はアルクの”English Network"が興味がある記事が満載のため利用していましたが、完全なリスニングは到底無理でいつも車内でテキストを離さずアイシャドーイングをしておりました。
今はもう教材を面白くはないのですが地道にNHKに変え、テキストなしでわかるようになりました。といっても毎日家でテキストを見ながら音読していますが。ところで大変失礼とは思いますが松沢様にもしお暇があればアドバイスをお願いしたく思います。宜しくお願い致します。
1、オウムの法則、真剣に取り組む気でいます。TOEICのスコアアップにも有効でしょうか?リスニングが完璧に(知っている単語なら)できるならそりゃそうですよね、、。ご存じの通り、TOEICリスニングは帰国子女の中学生が満点を取れるほどレベルは高くないのですが、スピードが我々普通の日本人には早過ぎるのです。実はわたしは派遣社員の秘書でTOEICの点数が収入レベルとイコールになるので何がともあれ、TOEICの点数が必要なのです。
英会話でわたしよりスコアが高くても私が500レベルだったころより話さない人を何人も見てきました。だから関連性は疑わしいとは思うのですが、なにぶん670しかないのでえらそうなことは言えません。TOEICスコアが低いとスタート地点に起てないのです。松沢様はどう思われますか?もしTOEICに対するアドバイス等あればお知らせください。
2、発音教則には感動しましたが、これはCDやビデオなどで音声を確認しないで自力でできるものですか。実際に理解できているか不安です。各種教材(テープ、テレビ、映画など)でその音声がたまたま出ているのを待つのもナンセンスな気もします。リスニングやリーディングは独学でも可能だと思います。ただ発音は聞いてまねるのも必要な気もしますので。。自分で発音記号通りの発音ができているのかはわかるのですか?やはり
日々のネイティブチェックは必要ですか?宜しくお願いします。
語彙が20000語もあればそりゃ違った人生になるよなーとか、苦手な発音がネイティブ並になるとかリスニングが100%など夢のようですがなぜか努力で実現可能な気がしてきました。わたしはこつこつと英語に関して努力するのはたぶん好きなほうだと思います。友達も海外にいるし年に一度主人とビジネスクラスの格安航空券でリゾートに行って思う存分英語に浸ったりする楽しみもあるし、英語ができる(理解できて使える)というのは筆舌に代えがたいアイデンティティになっています。といってもTOEIC670で発音最悪のトレーニーですが。松沢様のHPを信じて努力しますので。。。こんな情報を公開してくださいましてありがとうございました。
8/9
熱意の伝わるメイルをありがとうございます。
これからも、連絡をくださいね。
TOEICのハイスコアはParrot'sLawのPhase2を完走して、ペーパーバックを何冊か読み終わるとぐんぐん伸びると思います。
TOEICのテストはListeningは音を聞いて理解することと、ReadingはいかにNative Speakerが読んでいる読み物をNativeのスピードで読めるかがハイスコアのポイントです。
私は完全に独学です。歌を大きな声で歌っていたのが今になって役立っています。Parrot'sLawも聞いて真似ることが基本です。
聞いたものをそのまま真似ればいいのですが、これがなかなか出来ないですよね。子供は真似が上手ですぐに出来てしまいます。大人もできるはずです。
繰り返しが基本です。Sの発音などの子音の発音をマスターするためには10万回発声する必要があります。まだまだ無心に単純に繰り返す回数が少ないのでしょう。
Parrot'sLawのPhase2を真剣に実行してはいかがですか。
スピードは、Nativeが普通か少し早めにしゃべっていて、大好きなテーマが選べれば、最高です。40%から50%聞いてわかる題材を選べば、100回目にはわかる単語がどんどんつながって、95%くらいになると思います。
いちど、脳に、この聞く回数が進むにつれて、わかる単語が増える状態を経験させてあげてください。
いちど、このように経験できてスピードのリスニングは、話者が変わっても有効です。きっとわかるようになります。
>語彙が20000語もあればそりゃ違った人生になるよなーとか、苦手な発音がネイティブ並になるとかリスニングが100%など夢のようですがなぜか努力で実現可能な気がしてきました。わたしはこつこつと英語に関
>して努力するのはたぶん好きなほうだと思います。
こつこつ努力するだけでは、不十分ですよね。すきな題材で楽しみの要素を加える必要があります。
ぜひペーパーバックを辞書をひきながら読んで、読み始めたらとまらない本に出会ってください。
この出会いがはやくあることを、お祈り申し上げます。