お便り 99/9/20〜

 

 

以下は、嶋田さんとの何回かのメイルを時間の流れの順にならべました。
だらだらと長いのですが、HP初心者の私としては、
初対面でもこういうやりとりができるという、感激した実例です。
あとでわかったのですが、嶋田さんは「英語学習法創造」という
すばらしいHPの持ち主です。(Links参照)

99/9/24

突然のメール失礼いたします。嶋田と申します。
私は現在大学院(理系)で学んでいる24歳の学生(男k)です。
 
UdaさんのページからリンクしてきましてHPを拝見させていただきました。
 
素晴らしい内容で、感銘を受けました。まだ全て読んでいませんが、始めの「なぜ発音、語彙」のセクションに書かれている、4つのステップからなる単語認識の部分は、目から鱗が落ちました。
その後の仮名漢字変換の例えも非常にわかりやすいと思いました。
 
実は私も英語学習のHPをもっておりまして、そちらのページにリンクを張らせていただきたいのですが よろしいでしょうか?
 

99/9/28

松澤さん、今日は。先日メールしました嶋田と申します。

HPをじっくりと読みましたが、「語源」「語彙」について書かれた部分に特に感銘を受けました。
今まで語源を意識したことはなかったのですがこれからは意識して単語を覚えていこうと思っています。 「語源辞書」の完成が待ち遠しいです。
 
ところで、ひとつお聞きしたいことがあります。
「英語を読むとき文字の認識とともに頭の中に音が連続して響く」
という部分についての質問です。松本道弘氏の「速読の英語」に
読んでいる単語を心の中で復唱してしまう「subvocalization」
について書かれており、これは速読の妨げになると書かれていた
と記憶しています。これと、「頭の中に音が響く」ことは
同じなのですか? 私はペーパーバックを読むときに、読んでいる
単語を頭の中で無意識に読んでしまうことがよくあるのですが
上記の理由でそれは良くないことだと思ってしまい、なるべく
それが起きないようにしていたのですが、無意識に起きてしまうの
でイライラしてしまうこともありました。
 
どうぞ宜しくお願いします。
 
話は変わりますが、私も松沢さんと同じようにフランス語
の勉強を始めました。フランス語の音の美しさに惹かれた
からなのですが、HPに書いてある松沢さんの学習法を手本に
できるだけ短期間で習得したいと思っています。
 
より素晴らしいHPになることを期待しています。
 
 
To 嶋田さん
 
興味深い質問をありがとうございます。
わたしのおたより紹介に掲載させてください。
 
subvocalという認知方法がよく分からないのですが、速読の妨げになるのですか?
 
速読をしている状態は、目から入ってくる情報を脳が理解している状態です。脳が理解するためには、 神経細胞に電流がながれて、知識と目からの情報が照合され、状況が理解されます。私の場合この 神経細胞に電流が流れると、それを一種の「音」として感じているようです。
 
順調に速読している状態では、この「音」がよどみなく流れていきます。
分からない単語にぶちあたると、この音がとだえます。または、スペルから音が響くけれど、 脳のメモリーから何の反応も無いときがあります。すると、前後から判断して、意味を類推する ルーチンに入ります。
 
ちょうど、ラジオを聞いている状態に似ています。ただし、速読の場合にはアナウンサーのスピードの 数倍は速く音が鳴っています。しゃべると言うことは、口の物理的な運動でスピードの限界がありますが、 速読をしている時の頭の中の音は、物理的な限界が無いので、いくらでも早くなります。
 
松本道弘氏の速読に反論するつもりは有りませんが、「頭の中に音が響く、頭の中に電流が流れる。」 ことはごく自然な現象だと思います。
イライラすることではなく、むしろ着実にのばす能力だと思います。
 

99/9/28

松澤さん今日は。早速の御返事ありがとうございます。

興味深い質問をありがとうございます。
わたしのおたより紹介に掲載させてください。
 
もちろん構いませんが、自宅でもう一度「速読の英語」のその部分をチェックしたいと思いますのでその後でもよろしいでしょうか。すぐにメールでお知らせいたします。
 
・・・
に電流が流れることはごく自然な現象だと思います。イライラすることではなく、むしろ着実に のばす能力だと思います。

> How do you think about this?

明確な説明でよくわかりました。私も理科系の人間ですので
このようなアナラジーで説明いただくと感覚的にわかりやすい
です。つまり、正しい発音を身につけ、読んでいる単語が
「正しい音で」頭に響くのはまったく問題ないのですね。
好奇心からお聞きしますが、松沢さんが速読している時頭に響く
「音」は、自分の英語の声ですか、それとも、例えば松沢さん
が理想とするネイティブの声なのですか?
 
宜しくお願いします。
 
 

99/9/28

先ほどメールしました嶋田です。

「速読の英語」のsubvocalizationについて
述べられている部分を引用します。
 
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110ページ
◎無音声化のクセ
声にも出さず、唇を動かすこともしないが、頭の中で
(in your mind)言葉をいうことを、速読の用語で
subvocalizationと呼ぶ。これで読むと、完全な黙読
より66%程度遅くなるといわれている。
このメンタル・スピーチというクセがある間、200wpm
台を突破することは困難であろう。なぜなら、大人の
アメリカ人のスピーチの速度は、平均170〜200wpmぐらい
だといわれているからだ。
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もう一度お聞きしたいのですが、松沢さんのHPに書かれている「頭に音が響く」ことと、上記の 「頭の中で言葉を言う」ことは、同じものだと松沢さんは思われますか?
subvocalizationについてはもう少し詳しく調べたいと思います。
 
私自身は先ほど頂きました松沢さんからの説明を
読んで、頭に音が響くことは自然であるということが
納得できました。
 
それでは失礼します。
 
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99/9/29

嶋田さん、
Subvocalizationを調べていただいてありがとうございます。
私も家で調べた結果Subvocalizationの出典がわかりました。
SPEED READING MADE EASYというかなり前の本です。
従来の読書の方法にSubvocalizationということばがたびたび出てきます。
斜め読みに対して、1語、1語をていねいに見る方法を言っています。
 
SPEAD READING MADE EASYでは、きちんとした姿勢で必ず指で文章を指示して読みなさいと言っています。指の動きを早くすると、目もそれについてくる。理解もついてくるというものです。
 
Subvocalizationを人が声を出して読む速さと考えると、私の言う頭の中の音は人の声の速さの数倍が可能と思われるために、別物でしょう。
 
Subvocalizationの議論をする前に、日本人は、英語の音を聞いた時にスローモーションで映画を見ているように1音1音をはっきりと聞き取れるようになる必要が有ると思います。
 
 
頭の中の声は誰の声か?という面白い質問ですが、
ためしに読んでみると、この音は、自分の声でもないし、理想の誰かの声でもないようです。もっと、微妙な声になる前の小さな音の原型のようです。
 
嶋田さんも日本語で試してみてください。文字を見たときになにが聞こえますか。
 
漢字、ひらがな、カタカナ、数字それぞれ微妙に違いませんか。脳の理解の不思議な働きです。
 
 

99/9/29

松澤さん今日は。昨日メールしました嶋田です。

斜め読みに対して、1語、1語をていねいに見る方法を言っています。
 
それでは、subvocalizationとは、1語ずつ目をストップさせながら
頭の中で1語ずつぶつ切りにして繰り返す、といったような
ものなのでしょうか。
 
Subvocalizationを人が声を出して読む速さと考えると、私の言う頭の中の音は人の声の速さの数倍が可能と思われるために、別物でしょう。
 
私もそう思います。しかし「速読の英語」のsubvocalizationに
書かれている説明を素直に読むならば、今回の私のようにそれらの2つが同じものと思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
 
いずれにせよ、今回のメールのやりとりのおかげで今までモヤモヤしていた部分が晴れました。本当にありがとうございます。
 
Subvocalizationの議論をする前に、日本人は、英語の音を聞いた時にスローモーションで映画を見ているように1音1音をはっきりと聞き取れるようになる必要が 有ると思います。
 
私自身、発音に関しましてはUdaさんにトレーニングしてもらったので個々の音の聞き取り、発音はできると思います。これからは
多読+語源からの語彙に力を入れようと思います。
 
頭の中の声は誰の声か?という面白い質問ですが、
ためしに読んでみると、この音は、自分の声でもないし、理想の誰かの声でもないようです。もっと、微妙な声になる前の小さな音の原型のようです。
 
私もためしてみましたが、時によって変わるようです。
自分の声のようなときもあれば、松沢さんが述べたような
声よりももっと小さい音のようなものに感じられるとき
もあります。不思議ですね。
 
今回のsubvocalizationについてのやりとりをまとめて
HPに載せたいのですが、よろしいでしょうか?もちろん
クレジットはきちんと書きます。
 
それでは失礼します。
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99/9/30

松澤さん今日は。嶋田です。

嶋田さんのHPのアクセス方法を教えてください。
ぜひ、Letterのやりとりをのせてください。
 
私のHPのURLは

http://www9.freeweb.ne.jp/school/creative/index.htm
です。 まだまだ未熟者の私が今までの英語学習の経験を元に作っているページです。あと、 今年の夏のヨーロッパ旅行のページも作っています。よければ是非見てください。
 
Letterのやりとりはなるべく早いうちに編集してアップしたいと思います。
 
それでは失礼します。
 

99/9/30

嶋田さん、
HPを見ました。
すばらしい、出来ですね。とくにグラフィックスの使いこなしがうらやましいです。わたしは、 HPを作ろうと思って勉強をはじめたのがつい3週間前なので、全てが初心者で、楽しんでいますが。 100ページくらい書いたところで、いまは一休み状態です。もうちょっと、文章を充実させたら グラフィカルに見やすくしようと思います。

私は平塚の住人なので、あんがいと近いですね。横浜ですか。
 
ヨーロッパの地図もグラフィカルですばらしいですね。
わたしの別の特技は、ヨーロッパのどこにでも、住所さえ与えられれば、
 
レンタカーで極めて短時間で行けることです。

車が大好きなので、いつも車で移動しています。 ちなみにイッキに走ったのは、イギリスのウェールズから、オーストリアのウイ−ンまでの1600Kmを30時間で走破 したのが最長記録です。
 
今年は行ってませんが、昨年は、仕事でベルギーに行き、ベルギー中をドライブしてきました。
イギリスには娘の高校卒業式参加を兼ねて、イギリスの南海岸をドライブしてきました。
 
2001年の夏にはイギリスとフランスをドライブの予定です。
 
こちらから、嶋田さんのHPにもリンクをはらせてください

 


松澤さん今日は。嶋田です。
 
>HPを見ました。
>すばらしい、出来ですね。とくにグラフィックスの使いこなしがうらやましいです。
 
ありがとうございます。実は、あのデザインに至るまで、何段階か
経ています。渋めにしようと思っていたらああなりました。
 
>もうちょっと、文章を充実させたらグラフィカルに見やすくしようと思いま
>す。
 
余計なお世話かもしれませんが、松沢さんもフレームを使われては
いかがですか?配置的な見やすさは、フレームが一番のように思います。
 
?若いのにうらやましいですな。
 
Udaさんにも同じようなことを言われました(笑)。
 
>わたしの別の特技は、ヨーロッパのどこにでも、住所さえ与えられれば、
>レンタカーで極めて短時間で行けることです。
 
それはすごい!ですね。私はヨーロッパの各地でいつも地図と
にらめっこしながら歩き回ってました。地理感覚がイマイチなので。
 
>車が大好きなので、いつも車で移動していました。
 
私はひたすら列車でしたが、いつか車でも旅してみたいと
思っています。
 
>ちなみにイッキに走ったのは、イギリスのウェールズから、オーストリアのウイ−ンまでの1600Kmを30時間で走破したのが最長記録です。
 
日本では考えられないですね・・・すごいです。
 
>2001年の夏にはイギリスとフランスをドライブの予定です。
 
私も来年3月、最後の最後の長期休みにまたイタリアとフランス
に行く予定です。
 
>こちらから、嶋田さんのHPにもリンクをはらせてください。
 
是非お願いします。
 
ところで、松澤さんとの「頭に響く音」についてまとめた
コーナーをアップしました。少し編集を加えましたが
もし何かお気付きの点があればメールで教えていただけますか?
 
それでは失礼します。